このテストのすべてのクリップは、まったく同じ設定——8秒・720p・16:9——で生成しています。比較の公平さを保つためです。すべてのモデルを Veo 3.1 Fast の最大長に合わせたことで、どのモデルにも弱点を隠す余地を与えていません。
3つのモデルをひと目で
これらは同じものを3種類にしたわけではありません。それぞれ異なる用途向けに作られており、その違いを理解しておけば、試行錯誤の手間を大幅に減らせます。
Veo 3.1 Fast — Google のスピード重視オプション
Google DeepMind は Veo 3.1 を Quality と Fast の2つのティアに分けています。Fast は仕様をほぼ維持したまま、より速く、より安く使えるよう設計されたティアです。Curious Refuge Labs のスコアは総合 6.9/10 で、プロンプト追従性が 7.3/10 と突出しており、Quality ティアと同等の水準です。その他の項目は、時間的一貫性 6.5、視覚的忠実度 7.1、モーション品質 6.9、映画的なリアリズム 6.5。同社の結論は「Quality との差は想像以上に小さく、価格差はその逆」というものです。VidLux では Veo 3.1 Fast は最大1080pで4秒・6秒・8秒のクリップを生成できます。
Kling 3.0 Turbo — Kuaishou の量産型ワークホース
2026年6月17日にリリースされた Kling 3.0 Turbo は、Kling 3.0 の速度特化版です。実際に重要なのは次の2つの機能です。マルチショットプロンプト(1つのプロンプトで最大6つのショットを定義でき、モデルがトランジションを処理するため、後編集でのつなぎ合わせは不要)と vCoTシーン推論(レンダリング前にシーンのロジックを推論するため、カメラワーク・照明・被写体の挙動が 2.x 系より安定します)。3.0世代ではリップシンクと長尺クリップの安定性も改善されました。VidLux では 720p/1080p で3〜15秒の生成に対応しています。
Seedance 2.0 Mini — ByteDance のライトモデル
Seedance 2.0 Mini は Seedance 2.0 ファミリーの低価格モデルです。クリップあたりの速度とコストを抑えつつ、標準モデルと同じマルチモーダル入力(画像・動画・音声の参照素材)に対応します。VidLux では解像度が480p/720pまでで、4〜15秒のクリップを生成できます。公式情報はほぼ存在せず——だからこそ、このテストでの結果は注目に値します。宣伝文句なし、出力だけで勝負です。
生成時間の選択肢とコスト(8秒に統一した理由)
この3つのモデルで最も見落とされがちな違いは、1回の生成でどれだけ長い動画を作れるかという点です。
| モデル | 生成できる長さ | 720p・8秒あたりのコスト |
|---|---|---|
| Veo 3.1 Fast | 4 / 6 / 8秒のみ | 30クレジット |
| Kling 3.0 Turbo | 3〜15秒(13ステップ) | 120クレジット |
| Seedance 2.0 Mini | 4〜15秒(12ステップ) | 160クレジット |
Veo 3.1 Fast は最大8秒ですが、その8秒のクリップはわずか30クレジット——Kling 3.0 Turbo の約4分の1、Seedance 2.0 Mini の約5分の1のコストです。SNS向けクリップ、商品紹介、リアクション動画など、そもそも短尺向けのコンテンツを作るなら、Veo 3.1 Fast がコストパフォーマンスに優れています。8秒を超える1本撮りの動画が必要になったときだけ、Kling か Seedance を選べばよいでしょう。
だからこそ、ここでの比較はすべて8秒に統一しています。8秒は、3つのモデルが対等な条件で競える唯一の長さだからです。
各モデルでできること
入力できる素材の種類も異なります。生成を始める前に押さえておきたいポイントです。
| モード | Veo 3.1 Fast | Kling 3.0 Turbo | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|---|
| テキストから動画 | ✅ | ✅ | ✅ |
| 画像から動画 | ✅ | ✅ | ✅ |
| 参照素材から動画(画像) | ✅(最大3枚) | ❌ 非対応 | ✅(最大9枚) |
| 参照素材から動画(音声) | ❌ 非対応 | ❌ 非対応 | ✅(最大3件) |
| 参照素材から動画(動画) | ❌ 非対応 | ❌ 非対応 | ✅(最大3本) |
注目すべき点は2つあります。
- Kling 3.0 Turbo は参照素材からの生成にまったく対応していません。 テキストと1枚の画像のみで動作します。参照素材から生成する必要があるなら、最初から候補外です。
- 音声・動画の参照素材を受け付けられるのは Seedance 2.0 Mini だけです。 最大9枚の参照画像に加えて、参照動画3本と参照音声3件を使えます。提供した動画のモーションやカメラワーク、音声クリップのリズムを再現することも可能です。Veo も Kling もこの入力次元を持っていません。つまり、後述の参照素材からの動画テストは、実質2モデルの一騎打ち——Veo 3.1 Fast(画像のみ)vs Seedance 2.0 Mini(フルマルチモーダル)です。
テスト方法
すべてのテストは同じルールで実施しました。
- 同一設定:全テスト共通で 8秒・720p・16:9(Veo 3.1 Fast の上限)
- 同一入力:各テストで3モデルすべてに同じプロンプトを使用。画像から動画のテストでは、GPT Image 2 で生成した同じ入力画像を共有
- 同一評価:全クリップのフレーム単位解析(モーション量、カットポイント、顔の安定性)と、実際の映像の目視確認を併用
- 4つのモードを網羅:テキストから動画(2テスト)、画像から動画(2テスト)、参照素材から動画(1テスト)、さらにボーナスとして複数ビートのストーリー
テスト素材はすべて VidLux の画像生成モデル(GPT Image 2)で生成しているため、入力は再現可能です。誰でも同じテストを試せます。
総評
| テスト | 優勢だったモデル | 差がついたポイント |
|---|---|---|
| テキストから動画:配達員の追跡ショット | Kling 3.0 Turbo | 終盤の加速フェーズが最もきれい。カメラ指示への追従も最も完璧 |
| テキストから動画:雨の街角 | Seedance 2.0 Mini | 立ち止まって見上げる演出が最も決まった。顔も最も安定 |
| 画像から動画:スタジアムの自撮り | 引き分け | 顔の保持は Kling 3.0 Turbo が最善。Veo 3.1 Fast は動きが最大だがフレームが崩れた |
| 画像から動画:香水ボトル | Kling 3.0 Turbo | モーション量が最小——ロックされた商品撮影に最も近い |
| 参照素材から動画:2人のキャラクター | Seedance 2.0 Mini | 両モデルとも2人を問題なく処理。Seedance は他にない音声・動画参照入力を追加で持つ |
| 複数ビートのストーリー(紙のボート) | Seedance 2.0 Mini | 3つのシーン切替が均等なテンポ。ストーリーのビートが最も明確 |
結論:安定性を求めるなら Kling 3.0 Turbo。コスパを求めるなら Veo 3.1 Fast。参照素材の制御を求めるなら Seedance 2.0 Mini。 根拠となるデータは以下に示します。
テキストから動画:配達員の追跡ショット
3つのモデルに同じプロンプトを与えました。市場の路地から現れた配達員が配達用バンをかわしながら回り込み、カメラの前を通過してパンに追われる、という1本の連続追跡ショットです。モーションの連続性と、カメラ指示への追従度をテストします。
3モデルすべてに使用した配達員のプロンプトを表示
One continuous street-level tracking shot at blue hour. A bicycle courier wearing a faded red jacket turns out of a narrow neighborhood market lane, leans around a slow delivery van, then accelerates past the camera as it pans and keeps pace beside him. Shopkeepers pull down metal shutters and two pedestrians step aside naturally. Wet pavement, ordinary storefront lighting, slight handheld movement, realistic wheel rotation, body balance and motion blur. Keep the same rider, bicycle, jacket and street layout throughout. Ambient traffic, bicycle chain and tires on wet road. No cuts, no slow motion, no text, no logos.
| 指標 | Veo 3.1 Fast | Kling 3.0 Turbo | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|---|
| モーション量(平均) | 14.6 | 9.1 | 10.1 |
| リズム(序盤/中盤/終盤) | 12.2 / 17.2 / 14.6 | 3.1 / 11.4 / 12.8 | 9.6 / 9.7 / 11.0 |
| 顔のズレ(X軸) | 78.4% | 71.7% | 58.7% |
Kling 3.0 Turbo のモーションカーブは、まさにストーリーを物語っています。序盤は静か(3.1、配達員はほとんど見えず)、中盤は動きが出て(11.4、バンを回り込む場面)、終盤が最も激しい(12.8、加速)——これはプロンプトの3つのビートにそのまま対応しています。Veo 3.1 Fast は全体のモーション量が最大(14.6)でしたが、終始ほぼ同じペースで、動きは多いものの盛り上がりがありません。Seedance 2.0 Mini は中間に位置し、アクションをこなしつつもリズムの変化に乏しい結果でした。
このテストの勝者は Kling 3.0 Turbo。多く動いたからではなく、正しいタイミングで動いたからです。
テキストから動画:雨の街角
3モデルすべてに同じプロンプトを使用。マスタードイエローのレインコートを着た女性が夜の雨の路地を歩き、赤いひさしの下で立ち止まり、ネオンの映り込みを見上げる——という内容です。映画的な雰囲気と演技のタイミングをテストします。
3モデルすべてに使用した雨の路地のプロンプトを表示
Medium-wide cinematic shot of a woman in a mustard-yellow raincoat walking through a rainy city side street at night. She pauses under a red awning and looks up as neon reflections ripple across the wet pavement. Slow dolly-in, natural body motion, realistic face, consistent clothing, ambient rain, no text, no logos.
| 指標 | Veo 3.1 Fast | Kling 3.0 Turbo | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|---|
| モーション量(平均) | 4.0 | 4.0 | 5.4 |
| クリップ中盤のリズム | 5.0 | 4.3 | 8.2 |
| 顔のズレ(X軸) | 26.6% | 36.2% | 14.2% |
| 顔のズレ(Y軸) | 11.3% | 11.6% | 19.2% |
Seedance 2.0 Mini の中盤のスパイク(8.2)は、立ち止まって見上げるシーン——意図が伝わる唯一の演技ポイントです。カメラが寄っていく中での顔のズレ(14.2%)も3モデル中最小です。Kling 3.0 Turbo には約3.25秒の位置に硬いカットが1回あり、おそらくひさしの下での照明変化によるものです。Veo 3.1 Fast は安定していますが、演技が控えめに終始しています。
演技の説得力で最も優れていたのは Seedance。歩く、止まる、見上げる、ネオンの映り込み——すべてが1つのまとまったビートに収まっています。
画像から動画:スタジアムの自撮り
GPT Image 2 で夜のスタジアムの自撮り画像を生成し、そのまったく同じ画像を3モデルに渡しました。プロンプトは「カメラの外でゴールが決まり、歓声が起きる。驚いて笑い、スマホを観客席に向けてから自撮りに戻る」という内容です。顔の安定性と同一性の保持をテストします。
3モデルすべてに使用したスタジアムのプロンプトを表示
The woman hears a goal happen off-camera and the crowd erupts. She reacts instantly with a surprised laugh, jumps slightly, then turns her phone toward the cheering crowd for a moment and back to her face. Natural blinking and arm movement, realistic low-light grain, slight exposure shifts under stadium floodlights, motion blur during the sudden reaction, candid smartphone realism, no cinematic camera movement. Sound: crowd murmur, a sudden loud cheer, and her natural laugh. No cuts, no text, no logos.
| 指標 | Veo 3.1 Fast | Kling 3.0 Turbo | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|---|
| モーション量(平均) | 13.3 | 6.5 | 10.7 |
| 目視できるカットポイント | 18 | 0 | 12 |
| 顔のズレ(X軸) | 47.0% | 16.6% | 51.8% |
| 顔のズレ(Y軸) | 32.5% | 12.1% | 36.7% |
ここではどのモデルにも明確な弱点があります。
- Veo 3.1 Fast:モーション量が最大(13.3)で、歓声→スマホを向ける→自撮りに戻る、というリアクションの一連をすべて実行。ただし18回もの目視できるカットポイントが現れ(約3秒と5秒のあたりに集中)、スマホを向ける最中に謎の物体が次々と出現します。アクションは最も完全、フレームは最も乱雑。
- Kling 3.0 Turbo:モーション量が最小(6.5)で、顔のズレも最小(X 16.6% / Y 12.1%)。顔が崩れることがありません。代償として、歓声の場面の迫力はやや控えめ。
- Seedance 2.0 Mini:中間(10.7)で、12回のカットポイントが歓声のピーク(3.7〜4.9秒)に集中。感情表現は強い一方、大きな表情のときに顔が歪みます。
要するに:安定した顔なら Kling 3.0 Turbo、フルアクションなら Veo 3.1 Fast(フレーム崩れは許容)、生の感情表現なら Seedance 2.0 Mini がおすすめです。
画像から動画:香水ボトル
同じ GPT Image 2 の商品撮影画像を3モデルに渡し、周回(オービット)するカメラワークでテストしました。オブジェクトの一貫性と商品撮影の仕上がりを検証します。
3モデルすべてに使用した香水のプロンプトを表示
The camera makes a slow 120-degree orbit around the bottle while a narrow light sweeps across the glass. Keep the bottle shape, cap, reflections, and proportions consistent. Premium commercial lighting, no hands, no text, no logos.
| 指標 | Veo 3.1 Fast | Kling 3.0 Turbo | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|---|
| モーション量(平均) | 2.0 | 1.5 | 2.6 |
| モーションのピーク | 2.4 | 2.1 | 4.6 |
商品撮影は今回のテストで最も動きの少ない分野です。被写体が静止したボトルということもあり、3モデルともモーション量はごくわずか(1.5〜2.6)。差はディテールに現れます。Kling 3.0 Turbo は最も低く(1.5)、ロックされた商品カメラに最も近く、ボトルは完全に安定しています。Seedance 2.0 Mini はピークが最も高く(4.6)、周回の動きが最も明確で、ボトルが回転している感覚が伝わります。Veo 3.1 Fast は安定しているものの、周回は最も控えめです。
EC向け商品動画なら、安定性は Kling、周回の見え方なら Seedance。
参照素材から動画:2人のキャラクター+シーン
このテストでは GPT Image 2 で生成した参照画像を3枚使います。キャラクターA(クリーム色のニットセーターを着た女性)、キャラクターB(ダークオリーブのジャケットを着た眼鏡の男性)、そしてシーン(モダンなカフェの店内)です。プロンプトは2人をそのカフェに向かい合わせで座らせ、会話させます。
参照素材から動画の仕組みを簡単に説明すると、参照素材が「誰が・どこで」を決め、プロンプトが「何が起こるか」を決めます。 モデルはキャラクター画像から顔・髪型・服装を、シーン画像から環境を取り込み、プロンプトで指定されたアクションを生成します。このテストは意図的に難しくしてあります。2人の同一性を保ちつつ、シーンも一致させる必要があるからです。
注記:Kling 3.0 Turbo は参照素材からの生成に対応していません。このラウンドは Veo 3.1 Fast と Seedance 2.0 Mini の2モデルだけの対決です。



参照素材から動画のプロンプトを表示
The young woman in the cream knit sweater and the man with glasses in the dark olive jacket are sitting across from each other at a small wooden table inside a cozy modern cafe with large windows and warm pendant lights, matching the cafe interior in the reference image. She laughs while telling a story, he listens and smiles, then they both raise their coffee cups for a toast. Keep both faces, hairstyles and outfits consistent. Natural conversational movements, warm afternoon light through the window. No text, no logos.
| 指標 | Veo 3.1 Fast | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|
| モーション量(平均) | 3.1 | 6.4 |
| 全編で顔が検出された割合 | 100% | 100% |
両モデルとも、2人のキャラクターとシーンを同時に処理しても崩れることはありませんでした。Veo 3.1 Fast は動きが抑えめで(3.1、会話シーンのほぼ静止状態)、2人のキャラクターとカフェがきれいに描かれています。Seedance 2.0 Mini はより動きが多く(6.4——大きなジェスチャー、乾杯、笑い声)、2人のキャラクターは一貫性を保ち、きちんと分離されています。
ここで冒頭のモード表が効いてきます。画像に加えて音声・動画の参照素材を受け付けられるのは Seedance 2.0 Mini だけなので、参照クリップのモーションや参照音声のリズムに追従できるのも唯一このモデルだけです。制御性の高い参照駆動型の生成が目的なら、現実的な選択肢は Seedance 2.0 Mini だけです。
おまけ:紙のボートの物語(複数ビートのナラティブ)
配達員と雨の路地のテストは、1ショットでの性能を検証するものです。このボーナステストでは複数ビートのストーリーテリングを検証します。プロンプトには3つのビートがあります。赤い紙のボートが雨から身を隠し、ホタルを救出し、ほかのボートたちと温かい水域にたどり着く——という展開です。3モデルとも8秒で生成します。同じ枠の中に3つのビートを最もきれいに収められるのはどれでしょうか。
3モデルすべてに使用した紙のボートのプロンプトを表示
A cinematic animated short in three connected shots about a tiny red paper boat that is afraid of rain. First shot: at blue-hour dusk, the red paper boat hides under a curled green leaf beside a rain-filled street gutter while several blue paper boats race past. The boat trembles as large drops hit the pavement. Second shot: a sudden stream carries a stranded glowing firefly toward a drain. The red boat sails out, catches the firefly beneath its folded paper sail, and turns across the current. Third shot: the storm softens. The red boat and firefly glide into a warm city-square reflection as the other paper boats gather around. The firefly rises and lights the scene; end on the red boat looking proud. Ambient rain and water sounds only. Keep the same red boat shape, fold lines, scale, and painted eyes in every shot. No music, no singing, no text, no logos.
| 指標 | Veo 3.1 Fast | Kling 3.0 Turbo | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|---|
| 目視できるカットポイント | 1(4.2秒付近) | 2(2.3秒、5.0秒) | 3(1.8秒、4.4秒、7.6秒) |
| リズム(序盤/中盤/終盤) | 14.1 / 13.7 / 7.2 | 4.9 / 5.3 / 3.3 | 8.0 / 7.7 / 8.8 |
| モーション量(平均) | 11.6 | 4.5 | 8.2 |
固定の8秒という制約の中でも、Seedance 2.0 Mini が3つのビートを最もきれいに分割しました。カットポイントは約1.8秒・4.4秒・7.6秒で、テンポはほぼ均一(8.0 / 7.7 / 8.8)——葉の下での雨宿り、排水口での救出、温かい結末まで、すべてが明確に読み取れます。
Kling 3.0 Turbo はカットが2回(約2.3秒と5.0秒)で、モーションは全体で最も安定しており、Seedance にあと1ビート及ばない結果です。Veo 3.1 Fast は明確なカットが1回だけ(約4.2秒)で、序盤のモーションが濃密(14.1 / 13.7)なのに終盤で急に落ち込み(7.2)、3つのビートが「連続するアクション、そして結末」に潰れてしまっています。
つまり、時間の制約を取り除いても、複数ビートのストーリーテリングは Seedance 2.0 Mini の領分であり、Kling 3.0 Turbo は安定した2番手、Veo 3.1 Fast はストーリーのビートを詰め込むよりも、1本の連続アクションに向いたモデルと言えます。
横並び比較
| カテゴリ | Veo 3.1 Fast | Kling 3.0 Turbo | Seedance 2.0 Mini |
|---|---|---|---|
| 価格(720p / 8秒) | 30クレジット | 120クレジット | 160クレジット |
| 生成できる長さ | 4/6/8秒のみ | 3〜15秒 | 4〜15秒 |
| 参照素材から動画 | 画像のみ(3枚まで) | 非対応 | 画像+音声+動画 |
| 人物 | フルアクション、フレーム崩れあり | 顔が最も安定 | 感情表現が最も強いが、大きな表情で顔が歪む |
| モーション | 量は最大、リズムは平坦 | 完成度が最も高い、しっかりした盛り上がり | 安定、リズムはやや平坦 |
| 商品撮影 | 安定 | ロックされた撮影に最も近い | 周回が最も明確 |
| 複数ビートのストーリー | 1本の連続アクション | カット2回、安定 | カット3回、テンポが最も均一 |
| 参照キャラクターの保持 | 目に見えてズレる | — | 完全に安定 |
どれを選ぶべき?
- 予算重視で短尺の動画を作るなら → Veo 3.1 Fast。30クレジットで8秒は最安の入り口で、プロンプト追従性とアクションの網羅度も確かです。SNS向けクリップ、商品紹介、リアクション動画——まずはここから。
- 顔を崩さず、長いショットを撮りたいなら → Kling 3.0 Turbo。テスト中で最高の顔の安定性、3〜15秒のレンジ、そして最も完璧なカメラ指示への追従。人物中心の動画や長い追跡ショット——まずはここから。
- 参照素材の制御が仕事の本丸なら → Seedance 2.0 Mini。画像・音声・動画の参照素材を受け付けられる唯一のモデルで、参照モードでのキャラクター保持は完璧、複数ビートのストーリーテリングも最もきれい。「この素材から生成して」というワークフローなら——まずはここから。
「最強のモデル」は存在せず、あるのは「最適なモデル」だけです。Veo 3.1 Fast はコスパ重視、Kling 3.0 Turbo は安定性重視、Seedance 2.0 Mini は参照制御重視の選択肢。 ブランド名ではなく、自分のユースケースで選びましょう。
